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丸ノ内ホテル
Marunouchi hotel
1925.10-
東京都千代田区丸ノ内1-6-3
http://www.marunouchi-hotel.co.jp/
 1925年(大正13年)東京駅の側に開業した丸の内ホテルです。平成16年に現在のオアゾの上階に移転するまで、同じ住所ながら永代通り沿いに面して(現在の新丸の内センタービルのあたり)いました。このホテルには多くの種類のラベルが発行されてきました。タグとホテルラベルはそれぞれの趣を出しています。ここでは特別にラベル類をいくつかご紹介しました。
 左の鳥居が描かれたラベルには知っている限り記述の違いで3種類あります。これは「グランドハネムーン(高松宮の本)」の中で紹介されているワシントンD.Cのメイフラワーホテルのラベルに大変よく似ています。そのラベルを得て影響を受けたのでしょうね。左下の紺色のラベルも真ん中のMのロゴを配置したデザインは満州ヤマトホテルの印象を受けます。
 下のラベルは上のタグ同様、日本のラベルの中でも珍しい筆記体のロゴを使用しており、現代でも通じる洒落た雰囲気を出しているラベルといえます。
 大正13年の開業時には東郷平八郎元帥がテープカットをしたそうです。創業時には甥にあたる岩下家一氏が支配人を勤めてたから実現したことだったようです。(山口由美女史の「ホテルクラシック」に詳細が記述されています)岩下家一氏は後に「逗子なぎさホテル」を開業しました。

 昭和の初めから東京の玄関で激動の時代を見守っていたホテルも終戦後は早々に進駐軍に接収され解除されたのは他のホテル同様昭和27年のことでした。大改築がされたのが昭和36年の事というのでそれは左の絵葉書とは大きく変っていたのでしょうか。近年の姿も知らないうちに現在の場所に移転してしてしまったので、山口女史が記述していた「東京の真っ只中、丸の内の「隠れ家」的な雰囲気を味わえなくなってしまったのは残念です。

 絵葉書の右奥には戦前の東京駅の屋根の様子が伺えます。下の絵葉書も戦前のホテルの様子です。