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軽井沢 三笠ホテル
Karuizawa mikasa hotel
1906-1970
長野県軽井沢町大字軽井沢1339-342

 このホテルのタグラベルは写真にある展示室にあるもので、左のラベルと同じデザインでした。これが何時のものかわかりませんが、もう一つ別のデザインのラベルは凝ったものになっています。
 三笠ホテルは、日本郵船や明治製菓の重役を務めた実業家の山本直良(なおよし)氏が創業しました。明治37年(1904)にホテルの工事を始め、翌38年に竣工しました。アメリカで設計を学んだ岡田時太郎の設計で、すべて日本人によってつくられています。ホテルの営業は明治39年5月に開始されました。電灯によるシャンデリア照明、英国製タイルを張った水洗便所、英国製のカーペットの採用など、当時の最先端・最高級の設備た整えられています。初めの利用者は外国人などが多かったのですが、次第に近江文麿・渋沢栄一・大隈重信など、日本を代表する政財界人が数多く滞在するようになっていきました。
 大正14年 明治屋買収。昭和20年進駐軍接収。昭和27年進駐軍撤収し、「三笠ハウス」として営業。昭和45年「三笠ハウス」廃業。ホテルとしての64年の幕を閉じる。
   〜「旧三笠ホテル パンフレット」より 〜 

 軽井沢の駅からはだいぶ遠いところにはありますが、この歴史ある建物は一度は実際に訪れてみるに値するものといえます。

 2008年11月3日、文化の日に訪れました。運良くこの日は入場料が無料でした。昭和37年まで通っていた草軽鉄道はこの側まで線が延びていましたが、今日は延々と歩くか、自転車、車等で行くしかありません。当時のホテルの位置からは若干移築されていますが、当時の建物を間近に触れることで往時の華やかな時代を体感できます。
 展示室にはタグラベルが展示してありました。ここにアップしたものはトランクに貼るタイプのホテルラベルです。ほかにもう1枚ホテルラベルがあり、有島生馬氏がデザインしたとされるミカサのマークがシンボルとして描かれています。